種類 スパークリングワイン/辛口
生産地 グランクリュ・ヴェルジー AOC/フランス
ブドウ品種 シャルドネ40%、ピノ・ノワール60%
容量 750ml
モンターニュ・ランスの注目生産者 ムーゾン・ルルー・エ・フィス!
ソムリエ T 今、注目されている生産者ですね。2008年からビオディナミです。
ソムリエ K 率直に旨いシャンパーニュですね。泡もキメ細かいです。
ソムリエ T 優しいけど芯がしっかりとした味わい、これは飲んで欲しい1本です。
ワインコメント
ややオレンジがかった薄いイエロー。泡立ちは仄か。シナモンやクローブを漬けた洋梨のコンポートのような香り、バター、ブリオッシュのニュアンス。熟したオレンジや白桃のような果実味、瑞々しいタッチ。後から旨味がクリーミ―な泡立ちと共に広がります。余韻はやや長いです。
モ ン タ ー ニ ュ・ド・ラ ン スVerzyを 本 拠 に 周 囲10㎞ にVerzy(GC)、Verzenay(GC)、 Ludes、VillersMarmeryに10haを所有しているフィリップ・ムーゾン。畑のうち、65%がピノノワール、30%がシャルドネ、5%はピノ・ムニエです。1997年からリュット・レゾネ、ビオロジックなどいろいろな手法を試し、ブルゴーニュでワイン造りを学んだ息子セバスチャンが2008年からビオディナミを実践しています。
土が他の畑と比べて非常にやわらかく、真冬でも雑草だけでなく多様な植物が生えているところからも、ワイン造りの土台としてのポテンシャルを窺い知ることが出来ます。シャルドネとピノノワールのそれぞれが適するグランクリュを持つため、ブラン・ド・ブランもブラン・ド・ノワールも品質の高いシャンパーニュとなります。酸味を出すために早摘みする生産者も多い中で、補糖をしないためにブドウが完全に熟してからよい時期を見計らって摘みます。たとえば2012年は9月15 ~ 19日、9月20 ~30日と2回に分けて摘んでいるほど。とかくアッサンブラージュやノンドゼなど、ワイン造りの技法に偏りがちなシャンパーニュの生産者の中では、まず健全なブドウを育て、そこからワインを造って、さらに泡を生み出すというステップをきちんと抑えている稀有な存在であると言えます。一般的な生産者の場合だと二次発酵は25 ~ 30℃で約15日間。ムーゾン・ルルーは約14℃のカーヴで、約60日間かけて発酵させます。低温でゆっくり発酵させるほど泡は細かくなります。これは冬の間に発酵が停止するかゆっくり進み、春先に泡が出てくるという昔ながらの製法とよく似ています。しかし、泡が細かいということは元のワインの味わいを隠しにくくなる。つまり、今の時代では元のワインに自信がなければ採用できない製法なのです。